vol.3 提案競争で他社に遅れをとりたくない

中小の建築設計事務所や建設会社の業績を上げるために欠かせないのが効果的なプレゼンテーションによる“受注率アップ”です。例えば今、お施主さんへの提案のうち、受注率が1割しかないなら、これを1割5分、2割へと向上させることで、売上や利益率は上がってきます。同業他社との提案競争に勝ち抜くための秘策として、「BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)」の導入があります。

数ある建築設計事務所や建設会社の中から、自社に興味を持ってもらい、実際に建物を発注してもらうためには、他社よりも少しでも早く、わかりやすく、魅力的で、リアルな計画をお施主さんに示すことが重要なのです。そこで、お施主さんに「もっと話を聞きたい」と思わせる設計提案を行うために、他社に先駆けてBIMを導入するという作戦があります。

図面で説明していると、お施主さんが無口になってしまう
Revitなら、「次はどうなるの」とお施主さんがのめり込んでくる

BIM対応の建築用3次元CAD「Revit」を使ったプレゼンで使うものは、ノートパソコン1台です。人数が多い場合はプロジェクターも持っていくことがあります。図面の代わりに建物の3Dモデルを使い、外観や内部を歩き回るように、いろいろな視点や角度からお施主さんに見てもらう。これがRevitによるプレゼンなのです。

お施主さんは、まるでタイムマシンに乗って、自分のビルや住宅が完成した日にタイムトリップしているかのような錯覚に陥り、興奮します。すると、「上の階はどうなるの」「玄関から入っていくところを見せて」といった具合に、お施主さんの方からどんどん言葉が出てくるようになるのです。会話が苦手な設計者でも、沈黙しているひまはありません。お施主さんに、あなたの“建築士マジック”を見せるにはどうしたらよいか、その方法をご説明しましょう。

Revitによるプレゼンの方法

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